社員から評価を受ける360度評価とは?導入のメリット・デメリットなど解説

  • 2021年5月31日
  • 2021年5月31日
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人事評価制度の一つに360度評価と呼ばれる評価制度があります。以前からある評価制度ですが、コロナ禍でリモートワークが普及する中、360度評価を導入する企業も増えています。今回は、360度評価についてご説明させていただきます。

360度評価とは?

 一般的な評価制度では、上司が評価者になるケースが一般的ですが、対して360度評価は上司や部下・同僚など仕事上関わる人から多面的に評価される制度です。普段仕事で関わっている人から多面的な評価が反映される為、評価される側は、上司や同僚・後輩と良好な関係を築きながら仕事を進めることを意識するようになります。では、360度評価が注目される背景や、メリットデメリットについてみていきましょう。

360度評価が増加する背景について

 近年、360度評価を導入する企業は増えています。リクルートマネジメントソリューションが発表したデータによると、360度評価を導入する企業は、2007年度には5.2%、2018年に11.8%、2020年には31.4%と増加傾向です。増加する背景としては、リモートワーク・フリーアドレスなど働き方が多様になり、必ずしも上司が評価者の普段の仕事ぶりを全て把握できている訳ではないといったことから、注目されるようになりました。
 また、360度評価の導入目的は企業によって様々です。同じくリクルートマネジメントソリューションの調査によると、360度評価の対象者は、課長職が一番多く(62.5%)、次いで部長層(59.5%)でした。役職者に対して導入するメリットとしては、役職が上がるにつれて、率直な評価がフィードバックしにくくなることから、360度評価を導入している企業が増えているようです。

360度評価のメリットデメリット

【360度評価のメリット】
① 社員が自分の特性を客観視し、改善に努めることができる
周りの社員から、自分の良いところ、改善すべきポイントについてのフィードバックが得られるようになり、自分の今後の仕事に活かせるようになります。
②モチベーションUPや社内への信頼度UPにもつながる
特定の上司に評価をされるのではなく、普段一緒に働く仲間からのフィードバックをもらうため、評価に納得性がある場合が多いです。その場合、自分が気付かなかった自分の良さや、周囲が自分のことを見てくれている安心感から、仕事へのモチベーションUPや社内の人への信頼度UPなどにも繋がるケースがあるでしょう。また、一般的な評価制度において、評価者である上司とのコミュニケーションが活発でなかったり、上司が多忙であまり評価者のことを見れない状況においては、不公平感がなくなるのも特徴でしょう。

【360度評価のデメリット】
①主観的な評価になる可能性がある
評価の基準や評価の仕方などの定義が曖昧だったり、評価が慣れていない一般社員の方も評価者となる為、主観的な評価になりやすいのも事実です。社員の好き嫌いなどによって、良い評価・悪い評価とつく可能性も秘めています。そのため、360度評価については、公正さも欠ける一面があることは認識しておく必要があるといえるでしょう。
②評価が甘くなり、良い評価ばかりになるなど正しく評価されない場合がある。
 360度評価では、社員同士が評価をし合う特性上、「自分も厳しく評価されたくない」「関係性が悪くなる可能性を考えて甘くしよう」「お互いに良い点数をつけあおうといわれた」などと、評価が甘くなる可能性があります。また、人の悪いところを指摘することが憚れるケースもあります。

360度評価の導入について気を付けるべきこと

 上記のように、360度評価についてはメリット・デメリット、それぞれの側面がある評価です。そのため、この評価制度導入の利用目的などを企業側でしっかり検討し導入する必要があります。利用目的の正解はないですが参考にしてもらえると幸いです。

【1】導入の目的・評価対象者をはっきりと決める
360度評価を、処遇の決定に使う、参考に使う、社員の意識開発に使うなど、用途は様々です。導入するのであれば、どういう目的で導入をするのか決めると良いでしょう。また、評価対象者を、役職者にするのか全社員対象にするのかなど決めましょう。また、評価では勤務態度・印象・チームワークなど何を評価として図るのかを決めておくと良いでしょう。

【2】評価の基準や仕方について社員へ説明する
評価の基準や、評価の仕方については事前に社員へ説明しましょう。特に、評価になれていない一般社員の方へは、基準・注意点なども一緒に説明することが重要です。この時、できるだけ主観が入らないよう、公平にジャッジするよう基準や例を提示することが重要です。

【3】評価の1参考として使用し、処遇を360度評価で決めないことも一つ
360度評価を、処遇の決定に用いることも選択肢の一つですが、これまで述べてきたようにリスクもあります。主観的になったり、社員同士の好みに寄る場合もあります。そのため、評価者が納得しない結果が処遇に反映され、不満を募らせる可能性もあります。あくまで社員の態度や自己啓発を図る一つの手段として用いたり、一部の評価として用いることもおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
リモートワークなど働き方が多様化する中、注目されている評価制度ですが、目的などをしっかりと設定し、うまく運用していくことが重要です。参考になれば幸いです。

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