【解説】従業員の自由な働き方を実現するフレックスタイム制度/時差出勤との違いは?

  • 2021年5月31日
  • 2021年5月31日
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近年、働き方の多様化に伴い、働く時間も従業員が選択できるよう、フレックス制度や時差出勤などを導入する企業が増えてきました。働く時間を選択できることにより、家庭との両立がしやすくなったり、過度な残業を抑えられるなどメリットもあります。
今回は、フレックス制度や時差出勤の違いや、導入に当たってのポイントなどを解説していきます。

フレックスタイム制度とは?

従業員が自身で出社時間や退社時間を決め、フレキシブルな(融通の利く)働き方を、フレックスタイム制度と呼びます。朝早くから働き、夕方には退社したり、あるいはお昼頃に出勤し、夜遅くまで働くなど自分自身で勤怠を調整できます。

 とはいっても、完全自由に働く時間を決められるようにしている企業は珍しいかもしれません。大抵の場合は、「コアタイム」と呼ばれる時間を設定しています。「コアタイム」というのは、「この時間には必ず勤務をしておかないといけない」という、制限をかけた時間です。企業がコアタイムを導入する理由としては、従業員が一斉に揃う時間を設けなければ、仕事の進捗に遅れが出たり、コミュニケーションが遅れたり情報共有の場がなかったりと、業務に支障をきたすこともあるため、ある程度従業員が時間によっては揃うように設定します。コアタイムとしては、お昼~夕方にかけて設定をすることが一般的です。(11時~15時、13時~16時など)。また、フレックスタイムの残業の考え方は、1日8時間勤務・週5日勤務が規定だとすると、8(時)×5(日)=40時間の労働時間を超えた分を、残業時間として考えます。フレックスタイム制度でない通常の勤務体系であれば、1日必ず8時間は働かなければいけないところを、フレックス制においては、この日は5時間勤務・次の日9時間勤務。といった具合に、1日の労働時間が8時間をきっても問題はありません。一定期間の間で、所定の労働時間を超えていれば問題ない制度です。

時差出勤とは?

対して、時差出勤とは、1日の所定労働時間のままに、出勤開始時刻や退社時刻を選択できる制度です。フレックス制との大きな違いでいうと、1日の労働時間は規定のとおりであり、この日は、「6時間勤務にする」などと、自由に労働時間を変更することが出来ない点です。1日の労働時間が8時間勤務だとすると、9時~18時、10時~19時、11時~20時といった具合に企業が選択肢を与え、従業員がその選択の中から、働く時間を決めるといった制度です。朝の通勤ラッシュの時間を避けたい、子供の保育園や学校の送り迎えをしてから出勤したいといった場合に便利な制度です。また、最近ではコロナの影響から出来るだけ人が多い時間帯の通勤になることを避ける目的で導入を始めた企業もあるようです。

フレックス制度のメリット・デメリットとは?

 フレックス制度のメリット・デメリットについて解説していきます。

【フレックス制のメリット】
①ワークライフバランスが保ちやすい。
自身で、1日の労働時間や開始・就業時刻を決められる為、ワークライフバランスが保ちやすくなります。例えば、繁忙期などで夜が遅くなった次の日にはゆっくり出勤をしたり調整も可能です。人事職で、採用の面接が夜に入れば次の日はゆっくり出勤をする。といった調整もしやすくなり、自身の健康なども保ちやすくなります。
②家庭とのバランスも保ちやすくなり、働き方に柔軟な企業だと打ち出しやすい
 また、家庭との両立もしやすくなるのも大きなメリットです。大抵、保育園には何時までに預け、迎えに行かなければならないといた決まりがあります。パートナーと分担して、送り迎えをしたり、子供が急に熱を出したときとかでも、コアタイムを外れていれば有給申請せずとも、迎えにいけたりするなど比較的柔軟に対応が出来ます。働き方に柔軟な企業ということで、子育て世代からも選ばれやすい企業になり、優秀な人材に選ばれるチャンスもその分多くなります。

【フレックス制のデメリット】
①休憩などの労務管理や、生産性の低下の可能性
一斉に就業時刻や退社時刻が決まっていれば、お昼の時間も一斉にとったりします。その場合は、休憩や退社時刻の切り替えがはっきりしているため、従業員はメリハリをつけて働くことができます。一方で、フレックス制は自分で自由に時間を設定できることから、いつのまにか休憩を取らなかったり、あるいは逆に休憩時間をだらだらととっていたりするケースがあるなど、労務管理が難しくなるのもデメリットの一つだと言えます。
②従業員が揃う時間が限られる点
従業員が自由に働く時間を決めることで、従業員が揃う時間が限られ、重要なミーティングや決め事が前進しない場合があります。そのため、ミーティングや会議などで決め事が多い、企画やエンジニア、営業など職種によっては、フレックス制が不向きとなり、会社の売上向上につながらない場合があります。フレックス導入にあたっては、どの職種を対象にフレックス制を適用するかなど検討すると良いでしょう。

フレックス制の注意点

よくある労務トラブルとして、コアタイム以外のところで朝礼やミーティングなどを設定し、ほぼ強制参加のようになり、実質フレックス制が使えない。といった、労務トラブルがあげられます。これでは、せっかくの制度も機能をなしません。できれば、朝礼やミーティングについては、コアタイム内に設定をし、もし難しい場合は、強制参加ではなく自由参加にするなど、参加の権限を従業員にゆだねるなど対応しましょう。また、求人票などにフレックス制度と書いてあったとしても、実際の運用状況を確認してみるのは一つです。強制参加のミーティングはどれくらいあるのかといったことを事前に確認すると、実際の運用状況が見えてきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?近年、多様な働き方に伴い普及しているフレックスや時差出勤について解説してきました。企業の制度として取り入れたり、職場選びの参考になれば幸いです。

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