男性の育児休暇導入にあたって企業が考えるべきポイント

  • 2021年3月31日
  • 2021年3月31日
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近年、共働き世帯が増えており男性も女性も協力しながら子育てをするのが当たり前の風潮になってきました。それに伴い、男性にも育児休暇が取れるように就業規則を見直す企業も増えてきました。男性育児休暇の制度を整備するにあたっての課題や、どのようなことができるでしょうか?本日は、男性育児休暇の制度についてご紹介します。

はじめに 男性育児休暇の習得率について

日本経済新聞が2021年に掲載した記事によると、2019年度の国家公務員の男性の育児休暇の習得率は、28%で制度が始まった1992年以降、最も高い数値を記録したとのこと。一方、民間企業では、7.48%にとどまる数値と、いまだに男性の育児休暇習得には高い壁があることが見て取れます。また、育児休暇の期間については、1ヶ月以内が約70%と、短い期間に習得する傾向がありそうです。

男性育児休暇制度を導入してる企業例

大手ハウスメーカー積水ハウスは、男性が1ヶ月以上の育児休暇を習得できるよう2018年より「イクメン休業」制度を導入し、対象社員すべてが習得されています。仲井社長に実態をインタビューした記事より抜粋してご紹介します。(引用:https://fr-fr.facebook.com/sekisuihouse/posts/1924245364304479/)

男性1ヶ月以上の習得に際して、工夫して良かった点
・休業期間の1ヶ月を最大4分割で習得可能
⇒まとめて習得するのも可能で、4分割にしてバラバラに習得するのも可能にすることで、ご家族の事情などにも合わせて社員が取れることが良かった反応だという。
また25%は一気に習得したが、残りの75%は4分割で習得しているようです。

・休業計画には奥さんの署名が必要
・休業計画を基に、上司とも計画に基づいて業務を進める
⇒上司とのコミュニケーションも活発になり、引き継ぎを計画的に進められること。導入してみて、引き継ぎが上手くいっていない人ほど、現場から電話などがかかってきたりと、休みなのに休めないことが課題に。休業計画などに基づいて、しっかり引き継ぎをするのがポイントのようです。

というように、実際に1年導入してみての感想を、仲井社長は「デメリットはなし」と断言されていらっしゃいます。男性育児休暇に当たって、ポイントを押さえていくとメリットも多いようですね。では、企業で推進していくためにはどのような取組みができるでしょうか?

男性育児休暇習得のために、企業が出来ること

【1】まずは、管理職の男性へ男性育児休暇を習得するように促す
様々なデータで、男性が育児休暇を習得しにくい理由の大きな要因の一つに、「職場が育児休暇を取りにくい雰囲気」「上司の理解が得られない」というものがあります。職場や上司の理解が得られない中、育児休暇を言い出しにくかったり、また今後の出世に響くことを危惧して、諦める社員も多いようです。これらを考え、まずは管理職の方から育児休暇を習得してもらい、その時感じたメリットや課題を社内へフィードバックいただき、推進の一役を買ってもらうのも一つかもしれません。また、自身が体験したことにより、部下への推進も進む可能性があります。メンバーがとりにくいと感じないよう、まずは管理職の方へ積極的に習得をしてもらうことを促しても良いでしょう。

【2】人員配置や、評価については不当な扱いをしない
育児休暇習得による不当な、人事異動については法律で禁止されています。しかし、現実では抜けた方の穴をどう埋めるか、また復職された際に代わりを務めてくれてたスタッフの扱いをどうするか。という問題が出てきます。せっかく、育児休暇をとってもらっても、不当な配置転換だと言われると企業のイメージダウンにもつながりかねません。育児休暇習得の申し出があった場合には、復職後の人事や、その間の人事については本人の希望も聞きながら、採用方針もきめていく必要があります。また、評価についても、育休をとることで不当に低い評価をされることは避けなければなりません。その後のキャリアについては、育児休暇の習得の有無にかかわらず用意されるべきところです。評価などについては変わらず、評価をするよう社内でも周知が必要です具体的な人員配置や、評価方法などについては社内でもしっかり議論して決めていくことが必要です。

【3】計画的に引き継ぎを行う
育児休暇の習得を推進しようと思っても、引き継ぎがおざなりになり現場に負担がかかってしまうと「あの人のせいでこちらはしんどい」といった雰囲気になり、ますます職場が休暇を取りにくい空気になってしまいます。計画的に引き継ぎを行い、現場が混乱しないようにできるだけ対策をしておくのは重要です。

【4】休暇については柔軟な習得の仕方ができるようにする
積水ハウスの事例でもあったとおり、取りたいタイミングは家庭事情で様々です。その為、期間やタイミングについては、様々な選択肢を選べるようにしましょう。

いかがでしたでしょうか。
日本における、男性の育児休暇習得はまだまだ推進されておらず、習得率は伸び悩んでいる状況です。しかし、今回取り上げた事例の様に、まずは思い切って導入してみることで、思わぬメリットや課題が見えてくるものです。企業イメージも向上しますし、社員の定着率も良くなるなど、企業も長期的にみると良いことがあります。これを機に、男性の育児休暇制度の整備を進めてみてはいかがでしょうか?

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