【解説】新型コロナウィルスでますます加速。話題のジョブ型雇用とは?

  • 2020年8月14日
  • 2020年8月14日
  • その他

初めに

 経団連が2020年の指針として「日本型雇用制度の見直しを重点課題に掲げ、経団連として課題を提起し、社員の意欲を高められる会員企業を後押しする」と掲げています。従来の日本型雇用が時代にそぐわなくなってきていることを指摘し、中途採用や通年採用の拡大・職務に応じて賃金に差をつけたり、成果を重視した昇給制度を拡充させていくことなどを提言しました。従来の日本型雇用をメンバーシップ型採用と呼ばれることに対し、今回経団連がより推進していくと発表しているのは、主に外国などで採用されている「ジョブ型雇用」といわれる雇用形態です。
 今回はメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用の違い・それぞれのメリットデメリットについて解説します。

ジョブ型雇用とは?導入企業の紹介

 ジョブ型雇用とは、そのポストに必要な能力を記載した「職務定義書」(ジョブディスクリプション)を示して、労働時間ではなく成果で評価を行うものです。 日本で浸透してきた終身雇用を前提に社員がさまざまなポストに就く「メンバーシップ型」とは大きく異なり広く欧米などで採用されているものです。上述のとおり、経団連が推進していくように提言していたものの、実際に企業のジョブ型推進を後押ししたのは、新型コロナウィルスが影響していると言われています。新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、多くの企業で出社率を下げ、テレワークの導入が一気に加速しました。在宅勤務での社員の評価が難しくなり、適した処遇制度を設ける必要が出てきた為です。

 富士通では、国内のオフィススペースを2022年度末までに半減し、出社を前提とした働き方を変えると発表しています。「リモートでも適切に評価できるプラットフォーム」(同社)として、国内の課長職約1万5000ポストを対象にジョブ型を開始し、20年度中に全ポストの「ジョブディスクリプション(職務規定書)」を作成し終える予定にしています。

JDに記載されている職務以外については、断ることが出来るようになる他その職務に応じて適切な成果を社員があげることができたのかを判断しやすくするとのことです。
また、KDDIもジョブ型雇用への切り替えを発表。約1万3,000人の社員を8月から段階的に移行をしていくとのことです。この発表は注目を集めており日本型雇用の終焉かとの見方も出てきています。今後ますますジョブ型雇用へ切り替えていく企業が増えていくでしょう。

ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用のメリット・デメリット

では、ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用のメリットとデメリットは何でしょうか?ここでは、それぞれの特徴とメリット・デメリットについてご紹介いたします。

メンバーシップ型雇用の特徴
【職務】職務や勤務地に捉われない
【採用】新卒一括採用もしくは定期採用
【教育】研修制度などが多い

ジョブ型雇用の特徴
【職務】職務や勤務地が限定される
【採用】欠員の時の都度採用
【教育】社内教育は少ない

メンバーシップ型雇用のメリット・デメリット
【メリット】
・企業側:欠員が出た時に異動で賄える為、採用のコストがかからない。異動や転勤を命じることが出来るため、必要なポジションに必要な人材をアサインしやすい。
・従業員側:業務が終了しても、他の異動などで別の仕事をアサインされる為雇用が保障されやすい。また、数年かけて経験を積むことができ能力開発が出来る。

【デメリット】
・企業側:能力が適さないと判断した場合でも解雇を言い渡すことは法律上難しく、生産性が上がりにくいという見方もある。育成コストにお金と時間がかかる。
・従業員側:転勤や異動を命じられることがある為、自分の望まない職務を言い渡される可能性がある。

ジョブ型雇用のメリット・デメリット
【メリット】
・企業側:与えた業務における成果を図る為、人事評価がしやすい。また、与えた業務のプロフェッショナルを雇うため仕事の質や生産性が上がる。
・従業員側:転勤や異動を命じられることがない。また、自分で選び業務を遂行できる。
【デメリット】
・企業側:異動や転勤を命じることが出来ないため、欠員したポジションにおいては中途採用のコストが都度かかる。
・従業員側:業務終了と共に、雇用が終了するなど雇用が不安定。また、即戦力採用が基本となるため、仕事を通じてのポテンシャル・育成という考え方が少なくなる。能力に見合っていないと判断されると雇用終了となる場合がある。

以上が代表的なメンバーシップ型・ジョブ型の特徴とデメリットです。

合わせて知っておきたい「黒字リストラ」 ~黒字なのに早期退職・希望退職を募る企業が増えている理由~

この流れで一つ知っておきたい情報があるのでご紹介させていただきます。
「黒字リストラ」という言葉は聞いたことあるでしょうか?最近の日本で多くみられるようになりましたが、企業が黒字経営にも関わらず、中高年のベテランの方に対して「早期退職」や「希望退職」を募り大幅なリストラで人員削減をはかる企業が増えているのです。
 
リストラは、主に業績が不振な状況下でやむを得ず、社員の退職を促すという最終手段のように思われていたリストラですが、なぜ増えているのでしょうか?実は、企業が「能力主義」への転換をしたがることに隣接しているのです。
企業は今後ますます加速するIT化などに向け、優秀な人材を確保しようと乗り出しています。これまでの評価制度とは大きくことなり、新卒採用でも優秀な人材には数千万単位の賃金を払うと公言している企業が増えてきました。そのしわ寄せになっているのが、既存の中高年の方に対する「希望退職」という形で「黒字リストラ」が増えているのです。
 そこで浮いたコストをより若手の優秀な人材に充てようという流れは、今後ますます加速していく可能性があります。ここでは、それが良い・悪い という評価は避けますが、ジョブ型雇用や実力主義が強くなるとこのような事例が増えていくことは認識しておきたい情報です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
経団連の指針から、新型コロナウィルスの影響も後押しになり、今後ますます実力主義・成果主義へと変化していくことが予想されます。すぐにジョブ型へと完全移行はしなくても、少しずつ変わっていく流れに合わせて自社の制度を見直していく必要があります。また、個人の方はこうした流れでも自分の能力を売りにできるよう、惜しまない自己啓発がますます重要になってくるかと思います。時代の変化を先読みし、しっかりと自分を活かせる場所を探していくことも重要になりそうですね。

>誰もが

誰もが"楽しめるシゴト"を一緒に作りませんか?

『ジョブプロジェクト』は、"シゴト"に関するプロジェクト(取組/案件/事業)を立ち上げる企業です。
現在は、大きく分けて、採用支援プロジェクトと人材開発プロジェクトの2つがあります。
採用支援PJには『ジョブプロCMS』。求人検索エンジン(indeed・Google for Jobs等)に対応した求人サイトの構築および運用 + 広告運用をワンストップでご提供しています。さらにWantedlyを活用することで採用を力強く支援しています。
人材開発PJには『日テレHR』。「すべての職場を楽しい職場にしたい」をビジョンに、日本テレビ様と共にHR新サービスを始動しています。
既存PJにジョインしていただいても、新規PJを立ち上げていただいても、楽しめるシゴトになるならば、全力で支援&推進させていただきます。
ご興味がある方がいらっしゃれば、まずは一度お話させてください!

CTR IMG